このマシンを作り始めて以来、会う方々皆さんから、「ぶっちゃけこの車、どう?」とよく聞かれます。
2012年のデビュー時から、86/BRZは全日本ラリーでワクワクするような良い成績を出しています。2013年は横尾選手がLUCK86でシリーズチャンピオンも獲りました。が、
プライベーターが自腹で、市販されているパーツを選んで使い、ウデ次第で全日本選手権で入賞できるスピードを得られるのか?
もし得られないのであれば、相変わらず中古車ばかりが活躍する、閉塞感あふれる状況がまだしばらく続くことになります。
文句なしにワクワクする素性の良いこの車。私の事例がどこまで参考になるか分かりませんが、2013シーズンに参戦したターマック3戦について、以下にレポートします。この車に挑戦するプライベーターの一助となれば幸いです。でも私より速く走らないでNE!
・エンジン:ノーマル
・ミッション:ノーマル
・ボディ:無補強
・LSD:クスコMZ
・ファイナル:トヨタ純正4.5
・クラッチ:ノーマル
・ロールケージ:クスコジョイント式J項
・サスペンション:KYB spec MR
・ブレーキキャリパー:フロントGC8流用、リアノーマル
・ブレーキパッド:BRIGオーダーメイド
・ブッシュ:リアデフ周りのみ強化
・エアクリーナー:ノーマル交換タイプ
・マフラー:ノーマル
・ラリーコンピューター:ASE Rally Monitor(iPhone/Android)
お陰様で協賛をいただいているものがありますが、自分でできる製作作業は自分でやったため、製作費は120万円程度で済んでいます。新車の車両代が205万円(BRZ RAエアコンレス)なので、320〜330万円で新車のラリー車を作れます。エボ9の中古とかより安いです。
■全日本ラリー選手権第5戦 モントレー2013 in 群馬(7月)
成績:クラス11位
上位とのタイム差:およそ4〜5秒/km落ち
言い訳&考察:BRZは17インチタイヤを使うのでタイヤ代は1本3万円超。1戦分で10本用意すると30数万円です。昨年は気温40度のカンカン照りの真夏のラリー。出番はないと考え、ウェットタイヤを用意しませんでした。
しかし本番では滝のような夕立が降り、雨はやんでもズルズルドロドロのウェット路面がほとんど。マシンにも慣れていない状況では完走するだけでクタクタでした・・・。
■全日本ラリー選手権第6戦 丹後半島ラリー2013(8月)
成績:クラス6位
上位とのタイム差:およそ2.5〜5秒/km落ち
言い訳&考察:前戦同様真夏のラリー。また今回はサービス隊が同行できないこともあり、またウェットタイヤを用意しませんでした。加えて、メーカー欠品によりサーキット用のハードコンパウンドと、前戦の余りタイヤで戦うしかない状況になってしまいました。
果たしてまたグズグズ天気のウェットラリー。途中、乾いている時間帯もあったのですが、特にハイスピード区間でマシンの性能を出すことができず、また新型車につきものの電子制御の介入にも悩まされ、タイムを伸ばすことができませんでした。
中でも角突山線という約9.5kmのコースを合計5回走ったのですが、成績:クラス6位
上位とのタイム差:およそ2.5〜5秒/km落ち
言い訳&考察:前戦同様真夏のラリー。また今回はサービス隊が同行できないこともあり、またウェットタイヤを用意しませんでした。加えて、メーカー欠品によりサーキット用のハードコンパウンドと、前戦の余りタイヤで戦うしかない状況になってしまいました。
果たしてまたグズグズ天気のウェットラリー。途中、乾いている時間帯もあったのですが、特にハイスピード区間でマシンの性能を出すことができず、また新型車につきものの電子制御の介入にも悩まされ、タイムを伸ばすことができませんでした。
・SS3:7分56秒5
・SS6:7分55秒2
・SS8:7分54秒5
・SS13:7分54秒4
と、濃い霧の出たSS11を除きピッタリ同じタイム。なかなか攻めに転じられない、苦しいラリーでした。
が、周りが次々いなくなり、終わってみれば久々の6位入賞。実は全日本で表彰式に呼ばれるのは、恥ずかしながら全日本初参戦から11年目で初めての経験でした。
■全日本ラリー選手権第9戦 新城ラリー2013(10月)
成績:クラス7位
上位とのタイム差:およそ1〜2秒/km落ち
言い訳&考察:またまた雨のラリー。しかも今度は季節外れのダブル台風です。でも今回はさすがにウェットタイヤを用意して行きました。すると、やっと上位からキロ1秒落ち程度のタイムを出せるようになってきました。名物コースGampoでの5番手タイムの他、2~3本はワークス車にも勝てました。ただそれが安定しませんでした。
私と私のBRZは、今年はここまで、です。
とにかく天気運に恵まれませんでした。まあでもその分慎重に走ったおかげで、壊すことなく終われたのかも知れません。
当初2戦は絶望的なタイムしか出なかったのですが、ちゃんとしたタイヤで走れた新城ではそれなりのSS着順が出ました。まだメダル争いのレンジまでは行けませんが、おそらく、マシンはそんなに悪くないのだと思います。が、ドライビングがまだまだ安定しないのです。
成績:クラス7位
上位とのタイム差:およそ1〜2秒/km落ち
言い訳&考察:またまた雨のラリー。しかも今度は季節外れのダブル台風です。でも今回はさすがにウェットタイヤを用意して行きました。すると、やっと上位からキロ1秒落ち程度のタイムを出せるようになってきました。名物コースGampoでの5番手タイムの他、2~3本はワークス車にも勝てました。ただそれが安定しませんでした。
私と私のBRZは、今年はここまで、です。
当初2戦は絶望的なタイムしか出なかったのですが、ちゃんとしたタイヤで走れた新城ではそれなりのSS着順が出ました。まだメダル争いのレンジまでは行けませんが、おそらく、マシンはそんなに悪くないのだと思います。が、ドライビングがまだまだ安定しないのです。
ただ、とにかくボディのスタビリティが高く、またアタマがスイスイ入るので、ホントに走っていて気持ちがいい車です。またパワー感はDC2インテグラには敵わないのですが、コーナリングスピードが「圧倒的に」速いです。キマった時は首が痛くなるくらいです。これはこのマシンの大メリットです。
・電子制御
・中古パーツがまだ少ないこと
・タイヤ代の高さ
といったところですが、タイヤについては各地区戦や新設されるRPNクラスではそれほどでもなく、他は時間経過とともに解決していきそうな気もします。
・つまらない故障がない(車が全部新品パーツでできているなんて夢のよう!)
・ストリートも含めた、業界横断での盛り上がり
・ワクワク感、注目度、カッコ良さ
・(レギュレーション的に)ハシゴを外されることがまずない
・ストリートも含めた、業界横断での盛り上がり
・ワクワク感、注目度、カッコ良さ
・(レギュレーション的に)ハシゴを外されることがまずない
今年もよろしくお願いします。
photo by Mori-san
posted by Kano