日本でもWRC(World Rally Chanpionship)が開催されるようになって、早くも5年が経ちました。スポーツニュースでもWRCが取り上げられることも増え、日本国内でのWRCの認知が広がり、徐々にファンが増えてきている状況を感じています。
しかし、WRCでは数少ない日本人エントラントを除いて、ほとんどが海外勢に占められており、また、日本国内に目を向けると、ラリー競技人口は減少の一途であります。これでは、諸外国と比べると、ラリーの頂点であるWRCを支えるしっかりとした土台が、日本国内に展開されてなく、他の世界的スポーツと比べ、大変さびしい状況であると言わざるを得ません。
国内でのラリー活動の状況を見ると、全日本選手権の一部のエントラントを除けば、エントラントが車両のメンテナンスから、ラリー競技中に車両整備や食事を提供するサービスサポートの要員確保、活動資金の確保に至るまで、全てを個人で行っており、なかなか競技そのものになかなか集中して取り組めないといった実情があります。また、新たにラリー競技に参加しようとする者にとっては、こういった競技技術の向上以外の部分で挫折するケースが少なくありません。
ラリーはドライバー独りで参加する競技ではなく、競技中に同乗するコドライバーはもちろん、サービスサポート要員も必要とする団体競技であります。また、レギュレーションやチューニングの情報や、ドライビングテクニックなども先輩から後輩への継承を繋げていくことで、新しい参加者をサポートしていくことが、本来のあるべき姿であります。
しかしながら、先にあげた理由から、現在のラリーに出場しているエントラントが自身の活動において、多忙を極めるため、新しい参加者へのサポートを十分に行えないという実情があります。
そんな現状を解決するべく、検討を続けた結果、新たにラリーチームを設立することに至りました。
本チーム員は、各自が相互補助精神のもと、信頼できるサービスサポート体制を確立すること、新たな参加者へのサポート体制を確立することを主眼とし、全日本ラリー、国際ラリーに適用するエントラントの育成を目指していきます。また、少しでも裾野を広げるために、競技参加者以外のラリーファンの方々に対しても、積極的にラリーの魅力を伝えていきたいと考えております。
2007年 吉日
ライトアップラリーチーム
早水 雄一郎